6・バンドで一番エライのは誰?

 なんだか随分なタイトルです。どうしても話がギター・ベースよりになってしまうので、今回はドラムについて。こと演奏に関しては、一番偉いのはドラムです。考えてみれば当然で、曲のテンポを支配するのはドラムなのですから。

 ところが実際にはギター・キーボードなどの「メロディ隊」に引っ張られてテンポがめちゃくちゃ、単調なフレーズが続くと速くなり、難しいフレーズが続くと遅くなるなんてのがよくあるパターンですね。でもそれではいかんのです。早くなりがちなギターを押え、もたつくキーボードをなだめるのはドラムの役目です。「速いな」と思えばちょっと遅らせてやり、「遅いな」と思えばバンド全体に鞭をいれてやってよいのです。

 その為にはまず自分のリズムをしっかり持っている事が大事。曲の練習もいいけれど、練習の最初に5分でもいいからメトロノームなり、リズムボックスを聴きながら正確に一定のリズムを刻む練習をしてみましょう。簡単な8ビートで結構。ハイハットを8分で刻み、バスドラムは1・3拍、スネアは2・4拍、こんな簡単なので十分です。この時にベースにも付き合ってもらえるとドラム・ベースの「リズム隊」のコンビネーションがよくなります。ふだんの練習でもまずリズム隊で合わせることを心がけるといいでしょう。

 次に全体で合わせるときには、必ずドラムが最初にカウントを入れてやります。特別な場合もありますが、基本的にはドラムがカウントを入れて、その曲のテンポを決めます。カウントは「はっきり・強く」が肝心です。「このリズムでやるんだよ」ということをはっきり他のメンバーに教える。

 演奏中はとにかく「しっかりたたく」。なんだか自信なさげに「トン、パン」叩かれても、メンバーにも客にも聴こえない。「ドン、タン」としっかり自信をもって叩くこと。なんてったって一番偉いんだから。それに音色だって弱くへなへな叩いた音と、しっかり叩いたのでは違うはず。どっちがいい音かは言うまでもない。だからしっかり叩こう。

 プロのライブを観ていてドラマーの人はどうだろうか? 君達がコピーする曲を演奏しているようなバンドのドラマー達ならば、きっと汗をかきつつ力込めて叩いているのではないかな。コピーするなら叩き方までコピーしなくては音も似てこないよ。

 と、一番偉いはずのドラマーに随分と要求をしてしまうのだが、女の子バンドはどうしてもドラムが弱くなるので他のパート以上にがんばってほしい。そして他のパートはドラムをよく聴くこと。自分がそのフレーズを弾ければいいや、ではなくて、ドラムのリズムに合わせて弾けてこそ意味があると思ってほしい。できればドラマーとの「アイコンタクト」もしてほしいな。複雑なリズムのところ、リピートする回数が決まっているフレーズ、曲のエンディングの手前、バンドでリズムをしっかりキープしなくてはいけない場面でチラチラッと「目で合図」しあえると、曲もばっちり決まります。