たけぞうSF日記 〜アメリカで考えたこと〜

8月1日

 こんにちは。

 もう8月ですね。なっちゃいましたね,8月。繰り返すほどのことでもないけども。今日はSF市内観光に行ってきましたよ。サンラファエルに降りる高速道路の出口が工事のために封鎖されてしまい大渋滞。生徒の到着もバスの到着も遅れ,出発してからも激しい渋滞に巻き込まれてしまい,結局SF市内に入ったもののフィッシャーマンズワーフを見学して終わりとなってしまいました。残念。帰りにゴールデンゲートブリッジのところで写真を撮る時間はちょっとだけ取りましたけどね。

 フィッシャーマンズワーフは休みということもありものすごい人出でした。水族館があったり,たくさんのお土産物屋さんや,シーフードのお店がならんでいます。元はといえば漁港だったのにこのにぎわい。これを日本に置き換えてみるとこうはならないだろうなと思います。湘南辺りとも全然雰囲気違いますし。

 ここには野生のアザラシが生息しています。とはいえ半ば飼育されているようなもので,ちゃんとアザラシ見物ポイントが作ってあって,海にうかべた艀のような所でアウアウ言いながら寝そべっています。僕個人としてはアザラシは好きなのだけど,こいつらはちょっと堕落しているような気がして気に入りませんでした。もう少し野生に生きないとね。

 ここの名物はクラムチャウダーです。それもSF名物の酸っぱいパン(サワードゥ)を器にした物がお勧めとなっています。僕,実はクラムチャウダー苦手なので食べていません。ブランチをお腹いっぱい食べてしまったからという理由もありました。生徒はガイドさんの勧めもあって食べた子もいました。クラムチャウダーはともかく,パンは酸っぱさに馴染めなかったようです。

 今夜は河合塾からの生徒とホストファミリー対象のBBQパーティーに参加してきました。高校のグラウンド脇の芝生の広場を借りてのパーティーでした。広々していてとても気分がよかったですよ。僕は肉を焼くお手伝いをしたんですが,こういうの大好きなんでご機嫌で焼いていました。夕方と言ってもまだ陽がまぶしかったのでサングラスをしていたり,河合塾の生徒とは面識がないので,生徒が英語で話してくるのがとても楽しくてずっとアメリカ人の振りをしていました。ベラベラ話す必要はなくて,「チキンとソーセージとどっちがいいの?」とか「まだ焼けてないから待ってね」位のもんですから十分ごまかせます。僕といっしょに焼いていたのがシェリーさんのお父さんで,彼は中国系の人で英語はもちろんネイティブですからなおのこと効果抜群で信じて疑っていませんでしたよ。楽しかったなあ。河合塾の引率の人と話していたら「あれっ? 日本語話せる人?日本人?」なんて生徒に聞かれたりなんかしておかしいったらないです。


 ここに来て思うことを書いておこうと思います。まだ一週間かそこらのことではありますが,生徒を見ていて,そしてアメリカに暮らす人々を見ていて思ったことです。

 アメリカに暮らす人々,単にアメリカ人とはくくりたくないのでこう表現してみますが,この人達は自分の生き方というものをとてもはっきりと持っています。そしてそれは譲れないものであるし,きっと外国に行っても可能な限り同じように生きようとするし,またそれをするために非常な努力もするのでしょう。

 今,ここで生活している生徒もまた自分の生き方をとてもはっきりと持っているように思われます。これだけ生活が西洋化しているにも関わらず,日本食や日本のお風呂が恋しくなる。たかだか一週間かそこらでですよ。着ている物だってあれだけ言ってもまだ日本で流行っているらしき服を着てくる子もいます。ものすごく浮いてるのに。本当にどうして?っていう位頑固に彼女たちは自分の生き方を守ろうとしているように見えます。

 ここからしてようやく日本人も世界と対等に渡り合えるなんて話に持っていくつもりはさらさらありません。この二つの「自分の生き方」の違いとはなんぞやと考えてみたのです。

 まず一つは他人の生き方に対する姿勢でしょう。この国の人達はおおむね他人の生き方についても寛容ですね。自分の生き方を邪魔しない限りにおいては。違うということを認めた上で私は私,あなたはあなたということです。一方,生徒達は他人の生き方について非常に否定的です。自分の生き方こそ唯一のものであるとでも考えているようです。「こんなの信じられない」「こんなのまずくて食べられない」否定的な言葉がよく聞かれます。違いを認める,ましてやちょっとそれを楽しもうなんて気持ちはないかのようです。(でも,こういう人に限って帰国すると「アメリカでは・・・」とか言いそうだ。)うまく説明できていないかもしれませんが,この違いわかってもらえるでしょうか。

 次に自分の生き方に対する姿勢でしょう。生徒達,いや私たちでしょうか,の生き方はけっこう揺るぎやすいものであるように思います。流行に弱いし,親子で大きく違いもあります。ところがここで暮らす人達の生き方はかなりゆるぎないものであると感じられます。また世代を通り越して共通するものもあるようです。その家庭の,家族の生き方という物が強固にあって,その上に生活が成り立っている。だから子供も割りと親の言う事も受け入れるし,それを守っていこうという姿勢もあります。

 もちろん,だから「アメリカ万歳」という訳でもなくて,この国だって問題は山積みだし,あまりに頑固な自分達の生き方を貫き通そうとする考えに僕自身疑問を抱かずにはいられません。ただ,あまりに僕たちの,生徒達の「自分の生き方」というものが底が浅く,また他人の生き方に対する姿勢が狭量であることが切なくなってしまうのです。僕たちが守ろうとしている「生き方」ってなんなのだろうか? そんな気持ちになってしまいます。

(ちょうどこの旅行の間ずうっと「日本語の外へ」という評論集を読んでいたのでこんなことを考えたのだと思います。これ書いていたときはまじめに考えていましたが,実際ふだんの生活はのほほんと過ごしていたわけで,こんなこと眉間に皺寄せて考えていたわけではありません。)

 さて,明日は生徒はグレートアメリカという遊園地にお出かけです。引率は小野先生にお願いして,僕はこの記録の整理や,このメーリングリストの本題であるネットワークについての文章をまとめたいと思っています。すっかり日記がメインで本題から遠ざかっていましたのでここらで本題に少しもどります。という訳で明日の様子は小野先生のレポートを待つことにします。


 まだちょっと時間に余裕があるので,SF生活のアドヴァイスを。来年いらっしゃる方へ。(おお!ちょっと通ぶっていて生意気だ!「アメリカでは」とか言っちゃいそうですね)

 特に英語科の方はノウハウお持ちでしょうが,他教科の人間はノウハウ少ないので。

長袖必携です。さらにはおれる物が必要です。日影はとても寒い。

丈夫な服にしましょう。洗濯機はかなり(ここ,高校生風イントネーションで「かなり」と言ってほしい)強力です。洗濯の表示が「弱」になっているような服はまずいと思います。

・という条件を満たすのはやっぱアメリカものですよ。(やっぱはやめなさい,仮にも国語教師なんだから,やっぱは)。僕自身が思いっ切り雑誌のPOPEYEに影響された世代ということもありますが,やっぱアメリカの暮らしにはアメリカの服です。アメリカ通販系の安い服がとっても重宝です。日本で用意するにしてもこちらで手に入れるにしてもいいですよ。日本でカタログ見てて「なんで夏用にフリースのジャケット?」と不思議に思っていました。でもこっち来てフリースいるなあという状況がよおくわかりました。風景にもなじみますからね。

ゴムサン便利です。サンダルなんて上品な代物でなくても十分です。僕は4,5年前に八丈島の友人宅へ遊びに行ったときに600円位で買ったゴムサンを持ってきました。最初は部屋履きとして活躍しました。今ではカフェテリアまでなら外にも履いていきます。とても便利です。

目薬。これは慣れない英語を必死に読むから目が疲れてということもなくはないんですけど,けっこう風が強いので目がやられます。一日生活すると目が充血気味だったりするので目薬あったほうがいいでしょう。僕もここに来てヴァイシン買いました。重宝してます。

・同じ理由でサングラス。毎日天気が良くて日差しが強いのはもちろん,風が強いので目を守るためにも。生徒もだんだん外出のときにサングラスをするようになってきています。(ただのファッションかも)

コインは25セントのみ。最初は華麗にコインを使い分けてなんて思ってました。(そんなに大げさな物ではないんだけど)でもね,わかりにくいんですよ,コイン。いくらってわかりにくし。それでしばらくあれこれやってて実感したのは「コインは25セントだけ持ってりゃいいんじゃないか」ということです。確かにブックストアとかで5ドル84セントとかになっちゃうと「細かいの持ってなくてごめん」という気持ちになりますが,こっちは外国人です。(うわ!開き直ってるよ)いいじゃないですかお釣りが細かくなったって。それで毎日財布から25セント以外は抜いちゃいましょう。25セントはけっこう有用です。それに何といってもドミトリで洗濯するには25セントが4枚いるのです。コインは25セント以外はないものと思う。これでいいんです。

はぶらし持参。シャンプーとかボディシャンプーとか歯磨粉なんてのはこっちで買って十分ですよね。特にこだわりがなければ。ところがはぶらし,これも個人差あるでしょうが,以上にでかいです。そうですね,4回程度場所移動すれば磨き終わっちゃう,口が一杯,という位大きいですよ。子供用できっとちょうどいい。

パジャマは長袖,もしくはフリースなどのブランケットが必要。寝るときは毛布一枚です。寒いです。涼しいときは明け方に寒くて目が覚めちゃいましたよ。パジャマは長袖ですね。でなければ小さくたためるブランケットのようなものを持っていてもいいかも。僕は家からフリースのブランケットを持ってくればよかったとちょっと後悔しました。

・洗剤はお好きなように。もちろん洗剤はこちらで手に入ります。僕もホテルのコインランドリで小さな箱入りのを買いました。ところがこいつがけっこう強力な香りがします。素直に1回分と書いてある量を入れると洗った服が全部洗剤の匂いになります。とんでもなく汚れていなけりゃ半分以下できれいになります。僕も箱を見て「3回位かあ」なんて思っていたらなんと1回分。もしお好みのがあれば少量持参するのがよいでしょう。

・関連して洗濯。これは週1回,期間中に3回もすればOKでしょう。それを目安に服の数は調整すべきでしょうね。

 というところで今日はおしまい。随分長くなりました。失礼。ではでは。

(けっこう荷物は厳選していきました。だから荷物はそんなに多くありませんでした。これで充分と思ってたんですよね。でもあっちに行ってから「ああ,あれ持って来りゃよかったよな」ということがあったので,こんなものをまとめました。)


8月2日

 ふわわ。こんにちは。昼寝をしてしまいました。

 今日はオプションのアクティビティーで生徒と小野先生はグレートアメリカに行きました。ここは大きな遊園地で,各種絶叫マシンが豊富とのことなのでみんなへとへとになって帰ってくるのではないでしょうか? 僕はここに残って,みんなが出かけた後にメールの整理やら返事やら打っていました。ちょっと疲れたので横に,なんて思ったらぐっすり眠ってしまいましたよ。

 このところ天気が回復してとてもいい天気が続いています。今日もいい天気で,気温もどんどん上昇しています。僕の部屋は角部屋で窓が2辺にあるので風通しはいいのですが,それでもかなり暑くなってきました。コンピュータの内部温度も上昇中で69度。今までの最高が70度。そろそろ休ませないとあぶないかもしれません。それはさておきこんなに暑くてはグレートアメリカは大変でしょうね。日焼け止めは塗っていたけどみんな焼けて帰ってくるでしょう。

 グレートアメリカの様子はまた今夜小野先生から話を聞いてレポートしましょう。それでは。

(このあたり,疲れがたまってしまってダルイ日々でした。気持ちに体が着いてこないって感じでしたね。)


8月3日 灼熱の日々

 おはようございます。

 暑い! 東京も梅雨明けだそうで,(もうとっくにですか?)暑い日々のようですが,こちらも灼熱の日々です。朝晩涼しいというのがせめてもの救い。でも100度(華氏ですよ,もちろん)を超えているそうで,東京で38度なんていったら機能麻痺しちゃいそうですよね。

 なんだか週明けからいきなり忙しく,右往左往して一日が終わってしまいます。昨日しおりを集めたので,今日は午後にでも日誌からいくつか「生徒の生の声」というのをお伝えしたいと思います。でもねえ,これって本人が頭に浮かんでいると面白いんですけど,何にも予備知識なしに読むとつまらないかもしれませんね。

ではこれから朝の出欠確認やらなんやらやって,それから午前中の授業です。ではまた後で。

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